2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『四月は君の嘘』6話の演出を語る

6話は澤部椿の孤独を描く。彼女は有馬公生と宮園かをりの幸福を願い、一歩引く。彼女はそうして自分の本心に嘘をつく。 6話では、そういった一歩引いた「距離感」をレイアウト(人物配置)に落とし込む。 つまり、上の図のように ・1レイヤー(横の構図)は…

『四月は君の嘘』5話の演出を語る

5話は「顔をちゃんと映さないカット」が多かった。 こんなふうに、目から上を切ったり、目元をアップで映したり…。なぜそうするのか。ただ撮り損ねただけ?もちろん、そんなわけではない。それは、「味がある」からやっているのだ。 脚本:吉岡たかを 絵コン…

アニメOP演出試論 ―映像が刻むビート― 後編

ダッチアングルと動線 構図の三大要素はショットサイズ、フレーミング、アングルだ(と管理人は思っている)が、そのうち被写体の動線(動く方向・軌道)に深く関与するのが「アングル」である。具体的に述べると、水平ショットは静的だが、ダッチアングルは…

アニメOP演出試論 ―映像が刻むビート― 中編

演出的アクセントが刻むオフビート 演出的アクセントとは、急加速や急減速、急停止といった急速な演出のことをここでは指すことにする。それらは静止的あるいは等速的な状況に対し、アクセントとなって機能する。そして、それを楽曲のアクセントであるオフビ…

アニメOP演出試論 ―映像が刻むビート― 前編

アニメOPでは、演出が楽曲に対していかに上手く音ハメできるかという点がひとつの要になってくると思う。たとえば「リズムに合わせてカットを割れているか否か」でOPのテンポ感も変わってくるだろう。となると、問題は「どう上手く割るか」という点だ。 たと…

会話シーンにおける人物配置

アニメの会話シーンにおける人物配置にはおもに2パターンある。「対面」か「横並び」かだ。 対面だといかにも喋っています感があって、どちらかというと横並びの方が自然体に見える気がする。構えていない感じというか。では、横並びの方が対面よりも良いか…