あいうら的静止芸の数々 アニメなのに動かさないのではなく、アニメだから動かさない


あいうら』的静止芸の数々。
出ましたっ!これぞ奏香様十八番の静止芸!
止まって止まって止まりまくるっ。


芝居なんてしなくたって、
静止芸で決めちゃうぜっ。バリバリに決められちゃうんだぜっ。
これが演出家主導のアニメなんだぜっ。
ごちゃごちゃ動かさなくたって、決められちゃうんだぜっ。


とかいって、

動かすときにはめっさ動かすんですけれどね。『あいうら』。


『ねら学』がめっさアニメーション押しだったから、
あいうら』もそういう方向性で行こうと思えば、
行くことも出来るのでしょうし、
アニメーターの方々はそうしたくてウズウズしているのかもしれませんし。


その首ねっこをおさえつけて
やりこめてる感が演出アニメっぽいというか、
「俺が監督だ!」的アニメにも映りますが、
画面設計の巧さは『ねら学』の清水さんのアイデアを継いでいるようにも感じますし、
そもそも美術は『ねら学』の使いまわしですし、
双方のスタッフを兼ねる金子さんのアイデアもきっとふんだんに取り込まれているはずです。


閑話休題


芝居をメインでいくぞ!ってシーンでは
美術背景は割に単色の傾向が強いように感じます。なるべく主張させないために。
で、被写体は真ん中において、標準〜望遠レンズ。
これぞまさに、「私が主役だ」という構図。


一方、静止芸のシーンでは背景を凝る。人物の静止姿も凝ってますが。
一見普通の風景に「緑の何か」とか、アクセントを混ぜたり。
構図を凝ってみたり。構図を凝れるようなパースの利いた静止姿にしてみたり。


ごちゃごちゃ動かして、アニメアニメさせるのもアニメのアイデンティティだけれど、
一切動かさない、それが出来るのもまたアニメ独自のアイデンティティ


実写で静止芸は無理があるものね。


もちろん、アニメだからといって、
そう簡単に止められるものでもないのですが。


広角で煽って撮るとか、作画をフォルムチックにし過ぎないとか
いろいろと創意工夫はあるのだと思います。


いずれにしても、
アニメなのに動かさないの?
ではなく
アニメだから動かさないことができる。
だから、アニメって良いよね。


という感じで。
綺麗にまとめて、
結びです。