新世界より１７話。横の構図など。

上のような横の構図で対話するシチュエーションには独特の雰囲気がある。
左右対称に向かい合った絵が、中立的で客観的で秩序的な印象を与える。

かと思えば、被写体にぐっと寄って、聞き手の反応を映す。
視線のわずかな動きや横顔のアップが秩序を崩し、そわそわと感情を掻き立てる。
そしてまた中立的な横の構図に戻る。その繰り返し。
静かに淡々と、しかし確実に被写体の生っぽさが伝わってくる。

『新世界より』１７話。絵コンテ、小倉陳利。演出、ヤマトナオミチ。

ずっと下を向いて話を聞いていた男の子が、女の子のふとした一言にはっとなり、
不意に顔を上げて女の子の顔を見る。

そういう状況を作り出せる構図。そういう状況が映える構図だよね。横に向き合った構図。

真俯瞰を挟んで、イマジナリーライン越えするシーン。
会話の内容が不吉なものへ変わるのに合わせて、カットを切りかえている。
背景の空と逆光が絵の印象を大きく変える。
イマジナリーライン越えってこういうふうに使うんだなあ…。