アニメ演出家・喜多幡徹と窓と空
『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』6話
絵コンテ・演出:喜多幡徹
総作画監督:石田可奈
喜多幡徹さんは窓枠を使って大胆に空を見せる演出が良いですね。
『僕は友達が少ない』12話
絵コンテ・演出:喜多幡徹 絵コンテ:斎藤久
作画監督:藤井まき、森前和也、渡邊義弘
こんな感じに。
大きな窓を使って、空をバシッと撮る。
余計なものは極力映さない。
『恋と選挙とチョコレート』1話
絵コンテ:喜多幡徹 演出:唐戸光博
作画監督:立川聖治 総作画監督:合田浩章
こうバッと見せる。
良い空。良い煽り。そして良いお尻。
『僕は友達が少ない』9話
絵コンテ:喜多幡徹 演出:奥野耕太
作画監督:森前和也、百瀬恵美子、篠山正太郎、大隈孝晴
総作画監督:中村直人、渡邊義弘
カーテンをサッと開いて、窓を見せる。
良いカーテン。良い窓。良い窓描写。
窓ガラスは画面いっぱいに大きく映す。
そうするために窓ガラスは大き目につくっておく。
『恋と選挙とチョコレート』2話
絵コンテ:喜多幡徹 演出:秋田谷典昭、朝木幸彦
作画監督:森前和也 総作画監督:猪股雅美、合田浩章
ショッケン部の部室には大きなガラスの引き戸がある。
これも演出的に使える。
人物越しに窓、外の景色を見せるカットが自然と増える。
喜多幡さんにとって、被写体のメインは人物というよりも、
むしろ窓であり空であるのかもしれない。
『ワルキューレロマンツェ』10話
絵コンテ・演出:喜多幡徹
作画監督:近藤源一郎、烏山冬美、佐藤真理那、福島豊明
窓を映してから、パンして人物を映す。
窓を映してから、人物をフレームインさせる。
この窓ひいき演出は喜多幡さんの拘りでしょうか。
何気ないカットにも後景に窓を置くだけで印象がガラッと変わる。
こんな与太話をしているシーンでも窓があるだけで画が映えます。
あえて障子をあけて窓を見せて寝るスタイル。
徹底しているなあと思いますね。
良いカットです。
どこから撮っても窓が映るようする工夫。
こういったことが演出的には大事なのでしょうね。
窓に腕をついたり、窓枠に腰をかけたりするのも絵的に良いですね。
落ちたら危ないですけど。
窓に手をついたり、窓枠に腰をかけたり。
落ちたら危ないですけど。
喜多幡さんの演出はいつだって窓とよりそっている。
そんな印象がありますね。
おまけ。
ワルロマ10話のリサとフィオナのやりとり。
演出的に面白かったですよね。
「照明灯」と「ベンチ」は使いようといいますか、
特に、真面目な告白をするときは
ベンチに座って、顔を真正面から見ずに話すのが絵的に良いと思いますね。
と、まあそんな感じで。
演出家の喜多幡徹さんについて色々と書かせていただきました。